10月16日(日)
劇的なことは起きず、あえて言えば、北海道日本ハムの大谷には、驚きました。ONやイチロー以来のスターで、いったいどこまで行ってしまうのでしょう。
【期数】
おそらく地方の首長で、5期も勤めれば、長期政権の謗りは免れないと思います。何といっても、二元代表制を採用してはいるはものの、地方は、大統領制で、首長に、権限が集中しています。
しかし一方で、議員に関しては、その期数についての議論が、なかなか盛り上がりません。個人的には、国会議員は知りませんが、選挙区がわりと細かくわけられて、地盤となる地域も、縄張りではありませんが、わりと意識されていて、なかなか新規参入で切り込んでいくのは難しいものがあります。同調圧力もかかっています。
もちろん、地域の有力者代々が推されて、その地域を守るというのは、想像を絶する努力が必要で、老人クラブから子ども会まで、厚い支持基盤を作ろうとすれば、よほど地域への貢献が必要。
いずれにせよ、地方議員で、当選回数を地道にかさねていくのは、たいへんなことです。
問題は、基盤が安定すると、どうしても、誰かが中心となり派閥ができいくことです。
人間社会のことですから、気のあったものが集ったり、利害関係で結びつくというのは致し方ありません。ただ、どうしても、安定した基盤を持ち、期数を重ねたものが、中心になります。
もちろん、議会の仕組みとして、1期生のときは、巨大組織に慣れきらないというのは。まして、私のように、34歳で当選した者にとって、50歳の声を聞く課長に連絡するというのが、緊張します。実社会でも、ちゃんとした会社組織で、起きていることではないと思います。
それは、私自身の中の当然の決め事なのですが、「長幼の序」を極めて強く重視していることもあります。期数に関わりなく、私より年上の議員は、必ず先生と呼び、私より年下で期数の上の議員はいませんが、さん付けで呼びます。
まして、目上の職員さんとのやりとりで、岡山弁やタメ口で、話すことはまずありません。本会議や委員会で、きっと言い放っているイメージもありますが、さしで話すと丸いと思います。頑固で、ひつこいですが。
だからと言って、そうした仕組みについては、教わるものだと思いません。いちいち先輩の指導を仰ぐものでもありません。どこの馬の骨か分からない1発屋の可能性がある議員でも、職員さんは丁寧にあつかって下いさいます。なによりも、失敗しなければ覚えられないことの方が多いです。
しかし、現実問題、かなり大きな話や、ややこしげな話というのは、1期生が理解しているものではありません。勢い霧の向こうに霞んでいても、それを掌握するのは難しいです。そこを切磋琢磨して勉強会が重ねられるのは素晴らしいです。
問題は、自分の選挙地盤にからんでくるのに、空中戦で、話が進んでいるような場合です。
他の選挙区の顔見知りの議員の方が、はるかに使えるというのはあるでしょう。
少なくとも、安定した選挙基盤を持てば、ある意味、余裕と責任が生まれてきます。また、組織体ですから、当然、その発展のために努力する責務もあります。
たとえば、二人区の選挙区では組織内で戦う必要もあり、あるいは、首長選挙への対応で、地元が割れてしまう場合、さらには、弱いとされる選挙区に、応援に駆けつけるということは、しばしば生じます。
その意図は、やはり、自らの組織強化で、執行部に対して、強い影響力を持つ、とりわけ対立するグループよりも、頭数を確保するというのは、極めて大きいです。県議会ではああまりありませんが、執行部に働きかけ、対立グループの仕事をとめてしまう(実際は、有権者に伝わり、効果的とばかりは言えませんが)ということもありえます。
さらには、首長に対して、強い発言力を持ち、補正予算などの確保をする、ということもあります。これは、一概に悪いことでなく、政策的に本会議のリングサイドで、事が前に進むなら有意義だと思います。なにしろ、首長にも選挙がある人の子ですから、パワーバランスとしては、やむを得ません。首長より、長い期数の議員に囲まれて、なかなか喧嘩はできないでしょう。
問題はこの影響力を誰が、いつまで持ち続けるのか。
私は、たとえば、5期を持って、ひとつのゴールとし、切磋琢磨しながら、きっちりきっちり世代交代をはかるべきだと思います。
少なくとも、首長と対峙する親分が、突き詰めれば、やれ挨拶がないとか、説明が足りないとか、基本的に自分の選挙区地盤でもないのに、全く新しい事業に対して、とりあえずチャチャを入れ、首長を牽制して、議論が前に進まないようなことがあってはいけません。
期数で、報酬は変わりません。
新しい議員が、新しい感性を一番強く持っています。それを封印したり、育てないのが、一番もったいないです。議会の活性化とは言うけれど、人が変わるのが一番です。