4月16日(土)中央構造線・・・。

震度3で、岡山市南区でも揺れた午前1時過ぎから、会合以外では、ずっとNHKラジオを聞いています。緊急地震速報の連発の中で、岡山の穏やかな日常が、 むしろ不思議な気がします。
今まさに、誰かが汗や涙を流しているのに、託したり、祈るだけの自分が、もどかしく情けなく感じます。それでも、せめて雨が、これ以上、誰かを苦しめないように・・・。

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※今後の地震活動について、専門家はさらに別の活断層が動く可能性を指摘する。九州を東西に横断する別府・島原地溝帯沿いには多数の活断層が存在し、四国や紀伊半島を通る中央構造線断層帯に連なる。
 中央構造線について・・・
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平成23年6月24日 一般質問 自由民主党 佐藤真治
◆36番(佐藤真治君)  自由民主党の佐藤真治でございます。
 改選後,最初の議会でトリを務めさせていただきますことを,心から感謝申し上げます。
 いつか今を振り返ったときに,奇跡の戦後復興に匹敵する震災後復興をなし遂げたと言ってもらえるよう,私も全力で質問及び提言をさせていただきます。

 さて,恐らく台風2号が通過したときに,多くの岡山県民の皆様が,「やっぱり岡山県は安全だなあ」と思われたに違いないと思います。私は,確かに災害は少ないですが,一たび災害があれば,むしろ岡山県は非常にもろいというふうに感じております。
 ところで,知事は,東日本大震災を受け,2つのプロジェクトチーム(PT)をつくられました。防災強化検討プロジェクトチームと震災影響検討プロジェクトチームがそれでございますが,こうしたプロジェクトチームは,各部の主管課,担当課課長が集まられる連絡調整会議のようにしか見えないときがございますが,庁内に一体幾つあるんでしょうか。そして,今まで,PTの中間報告なり,最終報告というのも余り見たことがないんですが,今回はいかようにされますか,あわせて総合政策局長にお伺いいたします。

 そして,県では,民間の活動を多く含めて,「東日本大震災への対応状況について」という文書をまとめています。各課ごとにどんな対応をしたかが書かれておりますが,多くは現地派遣で,被災地向けの対応と東日本大震災の影響を受ける県内中小企業者のための県制度の融資や相談窓口の設置が同列に掲げられております。私は,県内の経済対策と防災対策,特に危険地域のチェック,あるいは国所管施設についての要望など,県内に対して各部・課が何をやったのか,何をやるのかが,復興支援と同様の問題であると思いますが,そういう取りまとめはなされないのか,お伺いいたします。

 ところで,3月に災害対策基本法に基づき県の附属機関として設置されている岡山県防災会議が,岡山県地域防災計画をまとめられました。これは,震災対策編,風水害等対策編,原子力災害等対策編の3部に分けられておりますが,国民保護法に基づく岡山県国民保護計画と並んで,いわゆる電話帳のような冊子が4部ございます。正直なところ,各編はかなり内容がもちろん似通っておるわけでございますが,今回の東日本大震災では,災害が複合的に発生しており,各編に分けていても使えなかったという部分があると思います。今後,こうした編成についてどのようにお考えになられますか,危機管理監にお伺いをいたします。

 また,風水害等対策編は,暴風等による災害,大雨等による災害,高潮による災害や異常気象による災害を想定しておりますが,高潮・洪水という言葉はあっても,津波という言葉がありませんし,震災対策編でも,津波災害予防計画の項目は1ページだけでございます。そして,ここで岡山県地震・津波対策専門委員会が設置されましたが,端的に津波については,今までどのように考えられ,さらにことし,地域防災計画の津波の項目の修正を行われるか,お伺いいたします。

 それにしても,震災対策編の問題の指摘には,本当にぞっとするものがございます。「阪神・淡路大震災において,平常時の備えの不十分さが指摘されたが,岡山県においても,災害の少ない地域という認識が阪神地方に増して強く,家庭,事業所等における地震に対する生活必需品の備蓄は十分ではない」あるいは「避難路については,現在指定されておらず,また,避難地についても表示等が十分とは言えない」また,「阪神・淡路大震災でも明らかになったように,複数の被害が同時多発的に発生する地震被害に対しては,備蓄資財の内容及び数量等の一層の充実が必要である」こうした指摘が防災計画の中で既になされても,その対策を具体的に行わないと,これは意味がありません。このことについての今後の対応をお知らせください。
 また,東南海・南海地震防災対策特別措置法に基づいて,第4章で,東南海・南海地震防災対策推進計画で章を割いておりますが,これが特別措置法の影響なのか。国の中央防災会議の影響なのか。同規模の地震が想定される大原断層や中央構造線の一部が震源地になる地震については,章を立てておりません。
 中央構造線は,関東から九州へ西南日本を縦断する大断層系,いわゆるフォッサマグナてございますが,一部は活断層でございます。岡山県の近隣では,徳島市から佐田岬半島北側の沖合を通って豊予海峡に入っており,部分的に活断層が見られます。確かに,歴史時代以降の活動歴は少ないんですけれども,逆にエネルギーが蓄積されていると考えられ,要注意断層でございます。30年の間にマグニチュード7から8クラスの地震が発生する可能性が,我が国の活断層の中ではやや高いグループに属しております。そして,想像される震源地が非常に近いため,津波や液状化現象についても,東南海・南海地震とは異なるシミュレーションが必要だと思います。特に,中央構造線の一部を震源地とする地震について,東南海・南海地震とは別に考える必要性についていかようにお考えか,お伺いいたします。

 次に,具体的に地域を絞ってお伺いさせていただきます。
 まずは,1959年に,国営児島湾沿岸農業水利事業として完成した児島湾締め切り堤防についてでありますが,長さは1,558メートル,国から委託を受けて岡山県が維持管理しております。岡山海岸保全事業として締め切り堤防一連の施設が改修はされましたが,そもそも厚さ15メートルから20メートルに達する軟弱な海性粘土層に築造されているため,構造物としては必ずしも強固なものであるとは言えません。そして,児島湾締め切り堤防上の道路は,御案内のとおり,路線バスを除く大型車両の通行はいまだに禁止され,これにかわる道路として,児島湾大橋が1983年に完成しております。私は,地震により液状化して崩壊した児島湾締め切り堤防を津波が破壊して,笹ケ瀬川,倉敷川を海水が逆流するというのが想定できる最悪の事態だというふうに思いますが,端的に国の施設である児島湾締め切り堤防は大丈夫なのか。国に対して安全性の確認,強化を強く求めるべきだと思いますが,お考えをお聞かせください。

 関連して,児島湾締め切り堤防で遮られた児島湖内部で,なぜか締め切り堤防西南側の地区だけ堤防がございません。言うまでもなく,背後地は県が分譲する住宅街でありますが,児島湾にいわば排水ができない事態が想定される場合の児島湖の水位の調整も含めて,地域の安全の確保についてお伺いをいたします。

 加えて,児島湖に流れ込む倉敷川や笹ケ瀬川について,河川行政からいえば,本来は堤防等の整備というのは,河口部からというのが一般的でございますが,笹ケ瀬川については,足守川との合流点以南について,老朽化した脆弱な堤防になっております。今後の整備方針についてお知らせください。
◎知事(石井正弘君)  自民党の佐藤議員の質問にお答えをいたします。

 数多くの御質問をいただきました。私は,佐藤議員のように早口でしゃべれませんので,できるだけゆっくりとわかりやすく御答弁申し上げたいと思います。
 まず最初に,防災対策の強化等についての御質問であります。プロジェクトチーム等であります。
 最初に,県内の経済対策等についてでありますが,このたびの震災に対応するための県内の産業面での対応につきましては,御質問にもございましたが,これまで県内中小企業者のための県融資制度,県制度融資,あるいは相談窓口の設置などを行ってまいりましたが,震災影響検討プロジェクトチームにおいて,引き続きさまざまな対策を検討しております。また,防災対策につきましては,現在,防災強化検討プロジェクトチームを中心にいたしまして,ソフト・ハード両面から具体的な対策を検討しております。両プロジェクトチームが行う中間報告や,来年早々に取りまとめ公表する最終的な検討結果によりまして,御指摘をいただきました県内への対策につきましても,まとめてお示しできるものと考えております。
 次に,中央構造線についてでありますが,本県の地震防災対策上重要と考えられる地震の一つといたしまして,中央構造線の一部を震源とする地震を,地域防災計画の中で位置づけております。中央構造線の一部を震源とする地震は,活断層による地震でありまして,海溝型地震であります東南海・南海地震とは発生メカニズムが異なることから,お話のとおり,被害想定に当たっては,異なる手法で行うことが必要であると考えております。

 次に,児島湾締め切り堤防についてであります。
 まず,安全性の確認等についてでありますが,国に確認をいたしましたところ,堤防は改修時の耐震設計基準に基づいて建設されておりまして,一定の耐震性は確保されているとのことでありました。しかしながら,このたびの東日本大震災によります被害の状況から,地震・津波への対策を検討する必要があると認識いたしておりまして,万が一堤防が決壊した場合には,周辺の広大な農地や公共施設,さらには地域住民の生命,財産に大きな被害が予想されることから,引き続き耐震性に関する詳細な情報の提供を求めますとともに,今後発生することが予想される地震・津波の対策に万全を期するよう,施設の設置者であります国に対し強く求めてまいりたいと存じます。
 これに関し,地域の安全確保についてでありますが,児島湖は,干拓農地の水源としての役割を有しておりますため,湖内を一定の水位に保つ必要がありますが,洪水が予測される場合におきましては,あらかじめ干潮時に締め切り堤防の樋門操作によって,児島湖の水位を下げるなど,適切な排水管理に努めているところであります。
 また,干拓地の浸水対策として,岡山沿岸海岸保全基本計画に基づきました堤防の整備や排水機場の設置を進めているところでありますが,お話の場所は,岡山市が管理する郡漁港区域内に位置し,同計画に基づいて岡山市において海岸保全施設を整備することとされていることから,岡山市に対して整備の促進を申し入れてまいりたいと存じます。
 笹ケ瀬川の整備方針についてでありますが,20年に河川整備計画を策定し,現在最も流下能力が低い足守川合流点から上流の白石橋までの約2キロメートル区間の整備を重点的に行っているところでありまして,お話の足守川合流点から下流の笹ケ瀬橋までの堤防整備につきましては,現在実施中の区間の進捗状況を踏まえまして検討してまいりたいと存じます。
◎危機管理監(佐藤兼郎君)  お答えいたします。
 地域防災計画の編成についてでありますが,かつては地域防災計画として一冊であったわけでありますけれども,阪神・淡路大震災を契機といたしまして震災対策編が,また,東海村JCO臨界事故後に原子力対策編が,それぞれの災害への対応を明確にするために別冊となったものでございます。また,岡山県国民保護計画につきましては,有事法制の一環として別途編冊をされております。したがって,当面,現在の編成を見直す予定はございませんけれども,法令の改正やより効果的な取り扱いが考えられる場合には,国の助言や他県の取り扱いも参考にしながら検討してまいりたいと存じます。
 以上でございます。
◎総合政策局長(三宅昇君)  お答えいたします。
 プロジェクトチームの庁内での数等についてでありますが,県では,昨年度から,部局横断的な緊急課題に対しまして,随時,専門プロジェクトチーム(PT)を設置しておりまして,昨年度は電気自動車の普及,県立児童会館閉館後の活用,総合特区制度への提案及び新エネルギービジョンの策定,この4つの課題につきまして,PTを設置したところでございます。それらの検討結果につきましては,政策推進会議で報告いたしますとともに,県のホームページ等で公表したところでございまして,既に事業化されたものも多いところでございます。現在,活動中のものといたしましては,お話のあった防災強化検討PTと震災影響検討PTの2つでございますが,両PTの検討結果につきましては,適宜,東日本大震災総合対策本部会議へ報告し,公表いたしますとともに,各種施策に反映させてまいりたいと存じます。
 以上でございます。

◆36番(佐藤真治君)  だんだん4期目になりますと,登壇回数も限られてくるということがありまして,登壇したら早口でべらべら質問してしまいますことを,まずもっておわび申し上げたいと思います。

 その中で,2つの再質問と2つの要望をさせていただきたいと思いますが,1つは,これは要望でございますが,児島湖のほうの,これは国に対して言っていただけるということでありますが,樋門の管理については,これは県の管理ということでございますが,先ほど知事おっしゃられたように,干潮時には下げるんだと,これは当たり前のことなんですが,それだけではなくて,例えば集中豪雨が発生するぞということも,今わかる。そしてまた,県北のほうで大きな雨が降れば,これは例えば旭川ダム放流したら数時間後に児島湖のほうはいっぱいになるわけでありますから,そこら辺のメカニズムというのをきっちりと全部連携しながら,干潮時に流しゃあえんじゃというもんじゃなくて,干潮時でなくても流さなくてはいけない,児島湖のほうから児島湾に水を出さなくてはいけない場面もあるんだというふうに,ぜひこれは臨機応変に対応していただければと思います。
 それからもう一つ,内尾のことでございますが,内尾グラウンドについては,理解をもらったということでございますが,問題はこれから発生するということでございまして,まだ県民の皆様もこの内尾グラウンドがメガソーラーの誘致の場所になっているということを,実はまだ十分に御存じない。こうした状況の中で,これから子供会連合会等のソフトボール大会が始まってくる中で,何とここにメガソーラーを誘致するのかという話が,これから出てくるということでございますから,それをやられるのであれば,よほど理解いただくために御努力いただかなくてはいけないということで,その点はよろしくお願いいたします。

 お伺いしたいことは,2つでございますが,1つは,ちょっと答弁漏れというわけではないんですが,私が申し上げたかったのは,1つには,避難路が決められていない。要は,避難ルートが決まっていないということで,例えば東南海・南海沖地震が起きた,そして2時間から2時間半後に,2メートルから3メートルの津波が岡山を襲いましたといったときに,じゃあ県南の人間が県北に逃げようでとなったときに,どの道を通って逃げるんですかということすら,実は決まっていない。交通渋滞の中で,津波から逃げられない可能性すらあるということで,私たちは避難ルート,避難路の確保すらを認識していないということでございますが,このことはぜひやっていただきたいと思いますが,その中で知事がおっしゃられた中央構造線については,メカニズムが違うので,これはシミュレーションは別ですとおっしゃられましたが,要はシミュレーションされるのかされないのか,このことについてお伺いしたいのが1つ。

◎知事(石井正弘君)  再質問にお答えいたします。

 中央構造線にかかわる被害想定につきまして,県といたしましても必要なシミュレーション,これを行ってまいりたいというふうに思っております。

 

槇原敬之=『銀の龍の背に乗って』