あぁ運動会

「秋空に ぽつんとひとり ちぎれ雲 なけりゃいいのに あって悪いか」という句は、「雑踏の中でも われはひとりなり」と並ぶ、彷徨する青春時代に、自我と向き合う佐藤真治の代表作である。しかし、運動会でヒーローになるのが、秋という季節であれば、こんなことは考えまいし、かと言って、リレーで抜かれて、自分のチームがドベになるような痛みは、人生でナノほどに、役に立つというのであろうか。いずれにせよ、運動会のある秋は、おセンチです。

第3コーナーを見ると、甦る悪夢は、決して、食べ物では解決しないです。いつか通りすぎる嵐をひたすら、やり過ごすというのが、解決策です。同じような状況にある子ども達に、どういう言葉をかけるべきか、というのは、いまだに、テーマです。
それにしても、なんか、小学生は、本当に残酷です。言っちゃいけないことを言ってしまいますから。特に、女子は。運動会なんかは、象徴的な悲劇の舞台です。ここで培われる人間性は、大きいです。
個人的には、運動会のスターは、政治をやるべきではないとまで、思います。ただ、あまりひねくれてもいけず、要するに、運動会以外で、頑張りゃ良いだけのことですが。